第3回新世紀実学経営フォーラムのご案内
−循環型社会を目指した市民・行政・企業のコラボレーション−

国際システム・ダイナミックス学会日本支部(以後JSD)では、 2001年から上記フォーラムを毎年開催してきました。 
皆さん、21世紀初頭の社会は変化が急激で先が予測しにくいと 実感していらっしゃるのではないでしょうか。

このような不透明で我々が体験してこなかった状況の中で、企業 あるいは行政機関が変化に対応して持続可能な発展を続けるため の施策立案とその実行には、それを可能とする考えるための技術が必要です。 
考えるための技術?
違和感をもたれるでしょうが、それは将来に 整合性のある見通しを描き、その実現へ向けての方策を論及し、 それを実行しながらタイムリーに修正できる、そんな情報化社会にしっかりと立脚した技術です。

このフォーラムの狙いは、その思考技術としてシステム・シンキ ングあるいはシステム・ダイナミックスが有効であることを検証 し、さらには実社会での普及を図ることです。

初年度2001年1月には「経営戦略」を、2年目2002年4月には「規制緩和(例として電力ビジネス)」を取り上げました。 
3年目来年の2003年1月には「循環型社会」を取り上げます。

良好な環境を将来も維持するためには、環境対策事業がビジネス として経済原則に則り、安定的に成り立つ必要があります。 そのためには市民・行政・企業のコラボレーションが不可欠です。
そこで、研究者の立場、行政の立場、企業の立場で環境問題、特にごみのリサイクル問題をお話しし、市民・行政・企業のコラボ レーションについて論じるフォーラムを計画しました。

年明けの年賀気分の抜けきれない時期ではありますが、ふるって ご出席いただき討論に加わっていただきますようご案内申し上げ ます。 環境問題の解決に向けて、何らかの新しい視点を見出していただけるものと確信しています。(文責:JSD総務担当理事 松本憲洋)

お申込みは以下のフォーラムの説明の後についています。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 

第3回 新世紀実学経営フォーラム
−循環型社会を目指した市民・行政・企業のコラボレーション−

開催日   :2003年1月15日(水)13時〜17時30分 
場所    :中央大学市ヶ谷キャンパス9F 国際会議場 
主催    :国際システムダイナミックス学会日本支部
後援    :中央大学 研究開発機構 
参加費  :3,000円(ただし、主催・後援学会の会員は無料)

<プログラム> 

13時〜13時25分  
基調講演:「コラボレーション・ツールとしてのシステム・ダイナミックス」      
(JSD支部長:小林秀徳・中央大学) 
新世紀実学経営フォーラムの趣旨を説明した後、環境問題、特に、そのためのコラボレーション・ツールとしてのシステム・ダイナミックスの有効性について言及する。

13時30分〜14時25分 
講演1:「協働型資源回収システムにおけるリスク」      
(研究者:松本安生・神奈川大学) 
行政が主体となる資源回収システムの整備が進められているが、 この資源回収システムは、分別排出の役割をもつ住民との協働が欠かせない。 一方で、住民の要求や分別への協力による影響が大きく、既存の経済システムとの衝突など様々な課題が浮かんできている。 このようなリスクの分析をどのようにして行うことができるのかについて論じる。

14時30分〜15時25分 
講演2:「行政におけるダイナミックな政策分析の重要性」      
(行政:神崎広史・千葉市役所環境局環境管理部) 
環境政策分野の政策は、政策選択の幅が比較的広いがその費用対効果が必ずしも明らかではない。 ごみの減量・資源化政策を事例として政策の立案過程においてダイナミック(動的)な政策分析が重要であること、また、住民等への政策の説明責任を果たす上で、シミュレーションモデルを用いたコミュニケーションが有効であることを論じる。

15時35分〜16時30分 
講演3:「企業における循環型社会への取り組み」      
(企業:脇元一政・NKK環境エンジニアリング本部) 
循環型社会を目指した法制度の整備が進むなか、NKKでもこれに対応した様々な事業を経済原則に則り展開している。 例えば、高炉における廃プラスチックのリサイクル事業のほか、 家電、自動車、建設廃材などのリサイクル事業に取り組んでいる。 また、福山市においてはPFI事業として、RDF発電によるごみの広域処理にも取り組んでおり、これらの概要と課題について具体的に紹介する。

16時35分〜17時30分 
ディスカッション: 「循環型社会を目指した市民・行政・企業のコラボレーション」 
循環型社会を目指した市民・行政・企業間のコラボレーションの 重要性について、また、コラボレーション・ツールとしてのシス テム・ダイナミックスの可能性について、会場からの質疑応答を交えながら、ディスカッションを行う。

                   参加申込み

ご不明な点については、国際システムダイナミックス学会日本支部(JSD)事務局までお問い合わせ下さい。
事務局のe-mail : jsd@egroups.co.jp