デマンド・プル型製造業を通じた経営シミュレーションツールの構築
Development of a simulation tool for management in the demand-pull manufacturing industry

  紅林 倫太郎  日本電気株式会社 コアネットワーク事業部  rintaro@mvb.biglobe.ne.jp

要旨: 
事業を運営する経営者は、様々な場面で会社の将来を左右するような投資判断を要求される。こうした投資判断を誤ると、場合によっては事業運営そのものが破綻しかねない。かといって決断を先送りにすれば、事業の成長機会を逸し、競合他社の行動によっては事業運営が破綻する場合もある。そのため、事業運営においては、様々な状況を考慮しながら、最適のタイミングで最適の判断をすることが必要である。
 正確な判断を行なうためには、競争のダイナミクスを十分に理解することが重要である。そこで今回、競争を考慮した上での投資判断を体験できるようなシミュレーションツールを構築した。モデルにはデマンド・プル型の製造業を用い、競合他社の振舞いについてはマイケル・ポーター氏の競争に関する著書などを参考にモデル化した。モデルは、製造プロセス、設備投資、学習効果、価格、製品開発、収益構造から構成されている。またシミュレーションでは参加者が設備投資、価格設定、
R&D投資を決定できるようになっている。
 本報告では、構築したモデルの内容とシミュレーションツールについて紹介する。

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